どうも、管理人のテツです。
もうすでにご覧になった方も多いと思われますが、「モンスターハンター狂竜戦線」の販売に関してフィールズによる不公正販売の疑いが浮上致しました。
①フィールズ担当営業マンから、当初は「同機は、2017年1月9日が最速納品日となります」と案内を受けていたが、11月中旬になって、「まとまった台数を買うと納品日が12月中旬に早まるらしい」という情報が出回る
そのため、改めて担当営業マンに納品日を確認したところ、「●●店様の納品日は2017年1月9日で間違いありません。しかし、一部の店舗様でそれよりも早い納品日を設定させて頂く可能性があるのは事実です」という回答を得る
なぜ説明しなかったのか聞くと、「特にお問い合わせがなかったため」との回答であった。
※【パチンコ屋の裏話 現役店長がこっそり更新】様の記事『モンスターハンター狂竜戦線に不公正販売の疑いがある件』より一部抜粋
リンク先にさらに詳しく載っていますので、まだお読みでないという方は是非一読してから当ブログの記事をお願いいたします。
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不公正販売
まあリンク先の内容を読んで頂ければ分かると思いますが、これが中々と言うか・・ひどい内容です。ホールからすればたまったもんじゃないだろうと。
楽太郎さんのブログ内コメント欄でも概ね「フィールズはク〇!」という論調で、私もそれには賛成です。賛成なんですが、この問題はフィールズだけが悪いのか?勿論フィールズのこういった販売方法は良くないというのは誰の目から見ても当たり前なんですが、フィールズ1社の問題ではなくこういった事を見逃してきた業界の姿勢こそが問題だという事です。
そもそもパチンコ業界としては過去に、こういった大量導入優先、抱き合わせ販売等の不公正な販売方法はやめようと合意が為されています。
2009年1月30日(金)
大量導入優先販売の是正に向け、4団体が合意
※リンク先 WEB Greenbelt グリーンべるとWeb版様
この合意が発表されたのが今から7年以上前ですから、なんら効果が無かったという事です。
こういった合意が為されているのに、それを守らないメーカーや販社が悪いと言えばそれまでなんですが、問題はそこではないと私は考えます。
利益の追求
自分や自分にとって近しい者の為の利益を追求し、その他が不利益を被ろうと関係ない。こういった考え方は人間誰しもあると思います。
例えば、国が他国に戦争を仕掛けるなんてのはその最たることですし、それは世の中的に良くない事、1国だけの利益を追求されることは他の国にとって不利益だから国際法やら国連なんかを作ったわけです。そしてそれを守らない国には不利益がありますよと(戦争なんかを例に出すと人道的にどうとか言われそうですが、利益と言っても何もお金に限らず、生きる権利、領地や宗教など様々な要因、それも含めての利益だと考えて頂きたい)。
日本国内でも各々の行き過ぎた利益の追求に歯止めをかけるのが憲法だったり法律だったりと。
パチンコ業界
前述した例に比べれば大分規模は小さくなりますがパチンコ業界はどうでしょう?
パチンコ業界と言うのは大きく分けると、「ユーザー」「ホール」「メーカー」この3者で成り立っています。
この3者間でいう利益というのは、そのままの意味「お金」ですね。
今回の問題は「ホール」と「メーカー」間での出来事。「メーカー」が自分の利益を追求して起こした問題になります(正確にはフィールズというのは販社でありメーカーではありませんが)。私の持論としては、「メーカー」が問題(不公正販売)を起こしたことが問題と言うより、その問題を取り締まる体制が無い事の方が問題だと考えています(なんだか問題、問題ばかり言ってて分かりづらいですね(;・∀・))。
ルールやそれを破った時の罰則がなければ、各々が仮に他者にとって不利益になろうとも自身の利益の追求をやめないのは当たり前の事かなと。
例えば「ユーザー」「ホール」でそれぞれの視点で考えてみれば分かりやすいのではないでしょうか?
ユーザー視点
「ユーザー」にとっての利益とは出玉です。誰しもより多くの出玉を欲すると思います。たくさん勝ったからといって「ホールに悪いな」と思う人はまずいないでしょう。
最近は幾分下降気味とはいえ、勝つのに有用な行為「ハイエナ」。おいしいG数の台が2台、3台と一度に見つかったら「体が2つあれば」「キープしたい」こんなことを考えた人も多いはずです。ですが大抵の人はキープ、要は2重取りや掛け持ち遊戯はしないはずです。これは「ホール」のルールで禁止されているからです。禁止されていなければ、そこかしこでこういった行為が蔓延したはず。またルールがあっても店員が注意しないのでは意味がありません。そういった行為が注意される、また最悪の場合出入り禁止になる。これが抑止力となっているわけです。
ユーザーのホールでの行いに関しては、ルールではなくマナーとしてという部分も多いかと思いますが、実際問題ルールとして厳しく取り締まられない部分、グレーな場合は利益の為なら平気でマナー違反をする輩がいるのも事実です。
ホール視点
逆に「ホール」にとっても同じようなことが言えます。「ユーザー」がいくら負けようが関係ありません。極論、毎日全台設定1、釘は千円で10回転でも客が減らないならそうするでしょう。自分たちの利益がたとえ減ろうがユーザーに勝ってもらいたい、なんてことはありえませんよね?たくさんの客にたくさんのお金を落としてもらいたい、企業としては至極当然、当たり前の姿勢です。
例外として昔の小規模店では「おばちゃん今日は調子悪そうだから、もうやめときな」と声をかけるとか、常連で負けがこんでいる人にこっそり高設定を教えてあげる、なんて人情話もあるにはありましたが、昨今増えた大手チェーン店のような大規模店ではまずないと思います。
また「ホール」は「ユーザー」にたくさん来てもらい多くの利益を出す為にイベントを開催します。過去にはそれはもうひどい、あからさまなガセイベもそこいらで乱発されていました(現在でもなくなってはいませんが)。今より規制の緩かった時代は、客なんかいくら騙そうが関係ない、とにかくたくさん集客して利益を追求するといった姿勢の店も多かったのが事実。他にも最近ではSNS等の様々な告知であったり、形を変えたライター来店だったり、とにかく「ホール」はあの手この手と客を呼び込む手段を考え、自身の利益を追求しています。
そういった行為が行き過ぎた場合に歯止めをかけるのが警察や業界団体であり、当ブログの過去記事【広告規制がさらに強化される('Д')!?ライター来店イベント禁止か?】にもあるように、何か行き過ぎた行為があると警察等から注意を受ける、最悪の場合営業停止などの厳しい処分場合もあり(昨今の規制はユーザーにとっても不利益な物も多く、個人的にはちょっとは緩和を期待したいが)。
これが「ホール」にとって利益を追求する中、その方法論に関する線引き、抑止力となっている訳です(とはいえ、その取締りには地域差が大きく、全国的に見て公正なルールとは言えないのが現状)。
メーカー視点
このようにお互いが各々の利益を追求している中で、やはり「メーカー」も同じだと言えます。
「メーカー」からすると「ホール」に台を買ってもらいたい。大手チェーンがたくさん買ってくれた方が利益になるので、大手チェーンにとって有利な条件で売ろう。単体だと売れ無さそうな台は売れる台と抱き合わせにしよう。それで買わないホールには売らない。最速導入させない。
「ならホールが買わなけりゃいいだろ!」と思う方もいるかもしれませんが、現状ホールにとって新台は集客の要であり、それを分かっているからこそメーカーが無理な条件を突き付けているのです。
行為そのものは端から見れば悪質に映りますが、自社の利益を追求する考え方は間違っていない、というよりも当然の事。
それで売り上げが落ちるならやめるでしょうし、上がるから続ける。単純な話です。
それでも元はこんなに酷い物では無かったはずです。機歴による販売にしたってお得意様を優遇なんてのはどこの業界にもあることですし、パワーバランスがおかしくなっているだけかと。順序が逆なんですよ、前回Aという機種を買って貰ったから今回Bという機種を優先して回しますねが、Aを買わないとBは回せませんよとなっているのが。
気がつけば「ホール(特に中小)」と「メーカー」のパワーバランスが崩れて、お得意様優遇のような販売手法においておまけ的存在だったものが、主だった販売手法になるといったようにエスカレートしたんじゃないでしょうか。
こうした不公正販売行為に全く歯止めがかからないのは、冒頭で述べたようにこういった不公正販売に関して業界団体として是正していこうと言っているが、そこになんら拘束力や罰則が無い事がこの現状を生み出していると言えます。
メーカーからすると「ダメなのは知っているが怒られないからいいや、その方が儲かるし」というスタンスですね。
あとがき
今回のフィールズによる不公正販売等にみられる「メーカー」のこういった行為は、場合によっては独禁法等の法令違反にあたる可能性もあり、例に出したような「ユーザー」の掛け持ち等の行為と同列で議論するのもどうかと思いますが、ルールや罰則がなければ各々利益追求のための行為に歯止めがかからないというのは同じだと思います。
だからこそのルールや罰則であり、業界団体として公正なルール作りや罰則が必要、それに則って厳しく対処していく、それが出来ないなら行政による指導が必要ではないでしょうか。
大分長文になってしまいましたが、今回の記事でフィールズを擁護するつもりはありません。大きい意味で「ホール」「メーカー」どちらの肩を持つつもりもありません。「ホール」からしたら「メーカー」のこういった販売手法が頭にくるでしょうし、「メーカー」にもそれぞれの事情や言い分もまぁあるでしょうし。感情論的な議論に終始しがちなネットの中で、曲がりなりにもブログを媒体に情報を発信している身としては、少し俯瞰で見た意見(あくまでも私個人の意見ですが)も必要かな、そういうきっかけになればと思い書かせて頂きました(そういった記事になっていることを願います)。
ただ私も人間ですから、小さい意味、例えば知り合いのホールの方がメーカーからそういった仕打ちを受けているとなれば、「メーカーはク〇」となりますよ。感情的に知り合いの肩を持つのは当然と言っちゃあ当然です。メーカーには知り合いがいないので逆があるかは分かりませんが。
そもそも3者の中で最もパワーを持っているのは「ユーザー」ですからね。釘・設定のひどいホールには行かなければ良いだけです、ユーザーが行かなけりゃホールに利益は出ません。メーカーがホールに無理して買わせた機種がつまんなかったら打たなければ良い訳で、人気が出ない機種が続けば流石にホールもメーカーから無理して買わなくなる訳ですから(どことは言いませんが、〇〇とかね)。
とにかくこの問題を1社だけの問題とせず、こういった問題が明るみになったのを契機に業界全体として取り組むような動きになれば良いんですが・・・。昨今色々と騒がれ業況も厳しいパチンコ業界ですが、1ファンとしては健全化に向けてがんばっていただきたいですね。
PS:そして弱小マイホにも話題の新台を導入出来るようにしてくれ!ホントに潰れそうダヨ・・。