元専業者の昔話

パチンコ屋で本当にあったひどい話|財布泥棒を捕まえて♪真冬の事件簿・中編

どうも、管理人のテツです。

今回は、

の続きとなります。

まだ前編を読んでいないという方は、ぜひ前編を読んでから中編をお読み下さいますようお願いします_(_^_)_

パチンコ屋で巻き込まれた財布の窃盗事件はその後どうなったのか?

それでは中編の始まりです♪

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不敵なじいさん!の巻

原付で走り出したじいさんを力ずくで止めた知り合いの元に駆けつけ、努めて冷静にジイさんに訊いた、

「ジイさん、俺の財布を知らないかな?」

私がそういうと、

「はっ!?財布なんか知らないよ!」

もちろんジイさんはしらばっくれた。

年のころは60代といったところか、髪は白髪の小柄なジイさんは慌てることもなく、むしろ堂々とした態度だった。ここで話していても埒が明かないので、ジイさんを連れて店内に戻ることに。店員も交えて話し合いをしようと促すと、渋々私たちの後をついてきた。

店員に事情を説明して、ジイさんを問い詰める私たち。監視カメラの映像を見せてくれと頼んだが、客には見せられないとのことだった。それでも問い詰める私たちに、ジイさんは自信満々に、

「何かの間違いじゃないの?持ち物検査してもらってもいいんだよ(ニヤッ)」

不敵な笑みを浮かべ、やけに余裕の素振りである。

しかし私は確信していた。聞こえているはずなのに原付で走り出そうとする事。疑いを懸けられているのにこの不敵な態度。そもそも容疑者候補がこのジイさんしかいない。

状況証拠は限りなく黒である。

そんなやり取りをしていると、監視カメラの映像を確認しに行った店員が戻ってきた。店員は私の耳元で、

「間違いないっす!」

そう呟くと、一緒に来た別の店員とジイさんを社員用の休憩室へと連れて行った。どうやら察するに、監視カメラの映像に動かぬ証拠が映っていたようだ。

しばらくすると、さっき私に報告してくれた店員が戻ってきて、

「監視カメラの映像を突き付けたとたん、あのジイさん急に態度が悪くなったんすけど!俺は財布なんか持ってねーから、いくらでも調べてみろよって、スゲー強気で!とりあえず警察呼んだんでもう少し待っててください!」

そう興奮気味に言い残すと、その店員はまた社員用の休憩室へと戻っていった。

その間、知り合いと今回の事について話しながら待っていると、間もなく店の裏口から3人の警官が入ってきた。店員に促された警官はジイさんの元に。しばらくすると一人の警官が私たちのところにやってきて、ジイさんがいる場所とは別の部屋へと促された。

そこで警官に、

「監視カメラの映像からは、ジイさんがやったのは間違いないと思うんだけど、当の本人が盗んだと思われる財布を持っていなかったんだよ。で、店の周りを調べたら店の裏手のフェンスの中でこの財布を見つけたんだけど、これで間違いない?」

そう言われて見せられた財布は、紛れもなく私の財布であった。

やられた。

あの時である。

原付で走り去ろうとするジイさんを捕獲し、店内に連れていく時である。

ジイさんを促して店内に戻る時、思い返してみれば奴は歩くのが遅かった。その時盗んだ財布をフェンスの中に捨てて、ちゃっかり証拠隠滅を行っていたのだ。やけに自信満々な態度の理由はそれだったのか。

もう少し注意しておくべきだった。その場を目撃出来てさえいれば、もっと手っ取り早く解決していたかもしれない……もしくはその場で持ち物検査でもしていれば……。しかし、取り敢えずは私の財布は発見された。どうやら、中身も無事らしいので一安心である。

心の中では、あのジイさんをあの場でぶん殴ってやればよかった、と思うほど頭には来ていたが。

もちろん大人なので実際にはそんなことしない。

こっちが捕まってしまうからね。

ともかく、これで一件落着かと思われたこの事件だが・・・。

凍える私。

意外な事実。

衝撃の結末。

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